ローカル線ガールズ
えちぜん鉄道で働く添乗員さんの手記です。ずいぶん前に話題になった本。さりとて積極的に読む気にはなりませんでした。話題になれば断片的に内容は聞こえてくるし、当時の「女の子と鉄道のミックス」というネタ作りに辟易していたこともあります。そのうち古本屋か図書館で見つけたら読んでみよう程度に思っていました。
なぜ買ったかと言うと、えちぜん鉄道の勝山駅からバスに乗り換えようと言うとき、万札しかなかったから。勝山駅にはいろいろな鉄道グッズがあって、そこにこの本もあったと。玩具のコレクションなどは興味が無いので、帰りの寝台列車で退屈したら読もうかな、という気持ち。1000円なので、9000円のお釣り。1000札が4枚。ああ、バスに乗れる(笑)。
ところが、そんな気持ちで買ったことが申し訳ないくらい良い内容でした。噂どおりの「がんばるオトメ的」エピソード集だけかと思ったら、前半でネガティブ要素であるはずの京福電鉄時代の衝突事故に触れています。運行停止命令が出てからの地元の戸惑い。復活を望む気持ちが痛いほど伝わって、それだけに復活運行の場面では涙しそうになりました。