俺言魂(おれごんだましい):平田孝 スポーツ教育者

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米国武者修業(2) -アルカトラズ刑務所へ上陸-


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ハワイ戦の2日後にサンフランシスコ到着。市内滞在。
ドクターノースロープの案内で、サンフランシスコ・オリンピツククラブの西部選手権に参加。最も印象深い思い出は、連邦刑務所で囚人チームとの親善試合だ。

アルカトラズ島。サンフランシスコ湾の沖2.5kmキロに浮かぶ、8.9ヘクタールの小さな島。
米国で当時、もっとも有名な連邦刑務所のひとつ。
連邦政府とカリフオルニア州管轄の特別刑務所だ。

シカゴの大親分、アル・カポネはじめ、歴史に名高い有名犯罪囚が多く、映画やTVドラマ、本、コミツク、漫画などで、現在でも、語られることが多い。脱獄事件物語でも全米で有名な刑務所だである。メキシコ領時代、米国統治時代も歴史的エピソードに事欠かない。南北戦争では"要塞島"だった。

Alcatraz @ Dawn

アルカトラズは1933年から1963年まで連邦刑務所として使用された。後に、ゴールデンゲート・ナショナル・レクリエーション・エリアに認定された。一時は見学できたが、その後島への上陸は禁止され、現在は歴史施設として保存されている。

この "アルカトラス島刑務所" は脱獄物語が後を絶たなかった。最近のTVでも4時間にわたり、当時の脱獄物語や獄内の様子を興味深く報じていた。

その、刑務所時代のアルカトラズへ私たちは乗り込んだ。
選手団、いざ刑務所へ! である。

湾から連絡船で数十分。本当に要塞のような、不気味な囚人島だつた。
コンクリートと鉄柵と警備員の銃口が目立つ。異様な光景に皆緊張した。
この緊張は島を離れるまで続いた。

ゲートで身体検査、カメラ他一切持込禁止、預ける。
全員手の甲に入場証明の透明スタンプを押される。
そのインクは肉眼で確認不可能! 

始めは興味深深だったが、だんだん犯罪者、囚人の気分になってくる。
観念して警備員の指示に従う。
建物の周りの高台は、見張りが銃口を我々に向けているようだ!
警備員の指示に従い移動、5、6メーターごとに鉄柵ゲートが自動開閉する。
不気味で異様な音だ。

牢獄、図書館、体育館、医務室、食堂、管理所、ガス処刑部屋などを見た。トイレで用足し中も銃口は見える。施設内に死角が無い。施設の全てを公開してもらった。

選手団の一人が見学に熱中しすぎ、一団から遅れた。
ロックアウト! 全館非常ベルの大騒動!
警備員に「気にいったなら、泊まっていったらいいぜ」と冗談を言われて青くなる。

個室のガス室は死刑を想像する。実感のこもる不気味な部屋だ。皆無言。言葉を失う。
こここに住む死刑囚が相手。俺はどんな奴と試合をするのだろう。不安は高まる。
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