俺言魂(おれごんだましい):平田孝 スポーツ教育者

心と体を鍛え
地球上どこへ行っても
胸を張って生きられる
知的な野生人になろう

イジメられた思い出 疎開時代

P5240226.jpg■昔のイジメ

子供の頃、体が小さいので「チビ、チビ」とからかわれはじめた事からイジメが始まった。特に疎開時代が酷かった。縁故疎開で伊豆の学校の小学校3年生クラスに入ったが、疎開者として差別され馬鹿にされた。特に東京弁がみんなの笑いの種だった。

村から学校までは約4キロ。田畑ばかりで民家など建物はなかった。入学当時は友達もなく毎日一人で通学した。他の村の生徒たちに毎日のように、からかわれ、いじめられた。あまりしつこいので文句をいうと「疎開のくせに生意気だ」「チビのくせに生意気だ」「東京弁で生意気だ」とののしられた。

いろいろ苦慮したのだが、やはり親にも先生にも相談できなかった、いや相談したくなかったのだ。相談したら又毎日仕返しされると思ったし、男らしくないと思った。いやがらせやイビリは殆ど毎日ようにやられた。とうとう相手は手出しをするようになり、私の肩掛け鞄や、鞄の中の学用品、教科書など壊したり破いたり。私が我慢していると、こんどは集団暴行だ! 相手は四、五年生の6人。殴られたり蹴られたりやられ放題だ。

ある日、下校途中、待ち伏せされ、その6人による暴力がはじまった。私は咄嗟にリーダーと思しき相手の股座にしがみつき、しばらくして。気がついたら周りに誰も居ない。泥足で蹴られ、ぼこぼこ殴られ、しばらく立ち上がれなかった。相手を見たら泣きながら太ももを押さえていた。回りは血だらけだった。私が必死に股にタックルし、噛み付いたからだつた。残りの5人はそれを見て逃げたと、後で判った。

その後、村でも学校でも噂が広がり、その日以来私への暴力はすっかり止まり、友達も増えた。

家族との疎開。2年間の自給自足のニワカ農業とイジメの経験は、その後の人生に大きな自信と勇気を与えてくれた。戦争中で食べる事が第一で、イジメも暴力的ではあった。しかし、現代のイジメのような陰湿なものとはちがった。辛い経験ではあったが、現在の事件のようには至らなかった。

■今のイジメ

文部科学省によると、イジメとは

「相手に肉体的心理的な苦痛をあたえ、その快楽を楽しむことを目的に行なわれるさまざまな行為」

とある、ピンからキリまで様々な行為があるという。あの大津のイジメ事件は、私が想像するに、どうも最初は「けなし」「茶化し」「イビリ」だ。それが昂じて「ゆすり」「たかり」「暴行」とエスカレートしたように思える。

「最悪となる前の相談を」と関係者はいうが、自分の経験では、両親や、先生に相談など、なかなかむずかしい。告げ口などは自尊心が邪魔するし、結果として大きなイジメとなって返ってくる。その恐さが先に立つ。

そこで重要なのが、担任はじめ周囲の先生や校長教頭と連携した生徒観察だ!

大津市の中学生自殺事件を知ったのは確か2012年7月の初旬。ネットの報道を読むと、自殺事件は、2011年10月11日だという。なぜ、今頃になってから騒ぎ出したのかと思ったら、自殺した息子の死に対して、父親が訴訟を起こし、マスコミが報道し始めたからだ。それまでは、学校長も教育委員会も事件をひた隠し、事実を隠蔽工作! 50名近くの教員も右へ習え。

大津市は8月に調査組織を立ち上げ聞き取り調査、10月には外部有識者による加害者とされる同級生3人の聞き取り調査を近く始めるという。

3ヶ月間かかって、やっと聞き取り調査とは……何処かで今日も、弱い者イジメの犠牲者が苦しみ泣いていると思うとたまらない気持ちになってくる。

大津の事件では、調査がはじまってから、その辺の状況が全然説明されないまま、すでに4、5ヶ月が過ぎた。

この間にも、品川区の中学生自殺、名古屋高二女子の遺書を残しての飛び降り自殺、都内の私立中高一貫校での中一男子の自殺など、イジメによる死を疑われる事件が後を断たない。

大津のイジメと自殺事件は未だに埒が明かない? 警察の捜査はどうなったのか? 

大切な子供の命をまもる為に、警察は事件の捜査活動だけでなく、事件を未然に防ぐ働きも出来るのではと思うが、この問題を取り巻く人達の意識も変わらないとできない事か。

■イジメに負けない子を育てよう

米国でも小中学学校のイジメは大きな問題だ。しかし州によって法律が異なり、問題は複雑だ。州内でも学校区によって対応の違いがある。障害、窃盗など明らかであればすぐに警察が入って捜査がはじまるが、やはり事件と認めるに至る判断が難しいといわれる。イジメの加害者に軽い体罰を認めている州もあるそうだが、何処の州でもイジメ防止には悩んでいるようだ。

私は、スポーツ道場によって、「心と体を鍛え、世の中何処へ行っても和して生きられる人間」の育成を目指す。青少年育成活動を40年以上日米で開いてきた。すべてはレスリングと少年時代の自己経験からだ。寝食を共に延べ8000人以上と接して、事故怪我は皆無。教育は指導者の熱意である。イジメは世の中から消えないと思うが、教師の指導力が足りないと増えることは確かだ。

いざと云う時は、当たつて砕けろ、やれば出来る! 何ごとも卆先垂範!

戦国時代の盗賊石川五右衛門ではないが、世にイジメの種は尽きまじ!

何でも勝つ手気ままに暮らせる時代でも、自分の守りは自分! 努力を怠らずに心と
体を鍛えることが、イジメに勝つ基本だと思う、

イジメは 弱い者イジメから始まるのだから。 
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