俺言魂(おれごんだましい):平田孝 スポーツ教育者

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数億丁が出回る銃と、米国

12月11日の午後3時過ぎに、当方の近くのショッピングセンターで、若い武装男が自動小銃の乱射事件を起こした。2人が即死、1人が負傷、容疑者は、その場で自分の銃で自殺した。

いつも賑わうセンターだが、早い時刻で買い物客も少なかったようだ。60発以上撃ったそうだから、夕方の人ごみだったら更に大惨事! クリスマスの買い物も命がけ、覚悟が必要! 日本だって刃物を持った通り魔がいるかもしれない。どこの国も安全に暮らすには難儀である。

日本ではコネチカットの小学校の乱射事件が大きく報じられたようだ。児童を含む20人が射殺された。しかし、大きく報じられなかったようだが、ここオレゴンでも起きたし、ペンシルバニア州でも銃の乱射事件が起こった。無差別殺人事件だ。いずれの事件も犯人は死亡。自殺または警官に射殺された。

大統領は、銃犯罪対策規正強化を強く唱えている。一方で全米最大のライフル協会NRAは「銃は自衛のために必要」とし、記者会見で「全ての学校に武装警官を配置すべきだ」と訴えた。そして「銃犯罪を防ぐには銃規制は逆効果」と従来どおり主張する。しかし、今回の提言については保守的な政治家からも疑問があがっているという。

12月28日の記事によると、オクラホマ、ケンタッキー、アリゾナなどで機関銃祭りが賑わった。何処の州でも銃の練習場が人気で、銃の売れ行きが良いという。これは趣味というより自己武装のためだろう。

「銃を手にした悪者を止められるのは 銃を手にした善人だけだ」と主張する米最大のNRA全米ライフル協会。米国では銃所持の良し悪しを話る人は少ない。銃は米国の開拓精神と通じる。それがNRAの誇りなのだと思う。

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銃と米国の関係は、開国史を理解しないと難しい。私は20年ほどオレゴンの農場地帯に暮らし、10年を牧場経営で過ごした。このときほど自己防衛、武装と銃の学習の重要性を痛感した時期はなかった。

当時、私が出張すると留守は女房一人で、自分と家畜を守るには銃が頼りだ。家畜を飼う農家には、野生動物から家畜を守る為に銃が必需品だ。また農場地帯は、町から離れ、どこの農家も孤立暮らしだから、身の安全に銃は離せないのだ。

米国を体験して57年目、随分米国人をみてきたが、銃については「うーん……」と考えこんでしまう。
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