「最長片道切符の旅」取材ノート
やっと読みました。取材ノートを起こしただけできちんと旅が伝わってくる。細かくメモしてありますね。これが名作の原点なんだなあ。客車列車がいっぱい残っていて良い時代だと思いました。あと、採用されなかった下ネタが多くてニヤニヤしちゃいました。こういうのをグッと我慢したんだろうな、と。
原氏の注釈についてはネット上で否定的意見が多いようです。無いよりはあった方が良い、と私は思います。他人の著作物に注釈を付けるって仕事は世の中に類を見ない……というか私は古文や漢文の教科書でしか見たこと無いんですが、けっこう大変な仕事です。原氏も難儀されたのではないでしょうか。原氏の体験談が目立ちますが、情報の確度を高めるという意味では当然の手法でしょう。ただ、作者の目線をフォローして欲しかった。全体的にはいいツッコミなんだけど、ほんのちょっとダメなものがあるからそれが目立っちゃいます。
例えば p83の2、p120の4、p121の6と7なんかは読み手を助けてくれます。でもp35の1、p180の9の末尾などはまったく持って余計。スミ入れしたくなります。p291の4などは無関係の人物の名まで出して何が言いたいのかと。
そんな余計なものがあるかと思えば、p105の娘が横座りの電車は嫌だという辺りはスルー。筆者の気持ちとしては片道きっぷの先へ進みたい。でも娘はロングシート嫌だという。そこに父親はなにか嬉しかったのではないかと思うんですよ。だからそのまま特急に乗っている。私ならここにツッコミ入れますが。
これだけネットで誰もが意見を出し合える世の中ですから、注釈なんて読者同士の話題に任せて良かったかもしれませんね。正直、2ちゃんねる宮脇スレのほうが発見があっておもしろかったし。
COMMENTS
客車列車っていいですなぁ・・・
古い話ですが
中学時代に、上野発仙台行きの客車に
わざわざ乗りにいきました。
取手までですが(笑
高校時代には、
上野発高崎行きの客車で
スキーに行きました。
高崎から列車番号が変わり長野行きに。
上田で下車して、菅平までバス。
当時は、首都圏でも走っていたんですね・・・
link (www.geocities.jp)