新装刊 『旅と鉄道』
月刊化された『旅と鉄道』誌を読んでいます。まだ半分くらいですが好印象です。長文の紀行記事、大きな写真。鉄道情報誌、旅行情報誌とは一線を画して、"タビテツ"は文芸誌になりました。これは冒険だったと思います。しかし、時代の流れを汲んだ正しい選択です。長文も写真も、Webでは楽しみにくいものだからです。新しい誌面は雑誌としては地味ですが、インターネット時代を見据えた編集方針だと言えるでしょう。
鉄道ニュースはWebにゴロゴロしています。ツアー情報も旅行会社が直接発信しています。そうなると、雑誌に求められる記事はプレスリリースの丸写しではなく、自分の足を使って情報を集めた体験記。月刊『旅と鉄道』こそ、お金を払う価値のある雑誌だと思います。私は定期的に買う雑誌がなくなって久しいですが、久しぶりに毎月購読しようと思いました。毎月、楽しみに待つ日がある。これだけで暮らしが楽しくなります。それが雑誌の良さってものです。
心配は広告の少なさ。たくさんあっても邪魔ですが、雑誌にとっては大事な収入源です。記事に使えるコストが増えれば良い記事が増えるわけで、表紙回りと中面1ページだけじゃ厳しいな。私も元雑誌広告屋だったせいか、ついつい広告の量が気になります。表2は高校の受験案内です。雑誌のコンセプトとはちょっと合わないような。おそらく姉妹誌RJの流用でしょう。表2対向のトッパンは本誌の印刷会社。"お付き合い"ですね。表3はかき集めです。ものすごく手間のかかる割りには利益が少ないです。でも、意外とこのスタイルの広告は良いかもしれない。広告も情報です。表4はJRバス関東です。ここに自社広告が入るとみっともないんですが、お客さんが見つかりました。しかし、広告内容をみると、うーん、この商材で雑誌の広告費を定価で払ったら赤字ですよねぇ。かなり安い料金だったと想像できますね。
今回、『旅と鉄道』は『鉄道ジャーナル』と同じ版型となりました。これは双方で広告サイズに互換性を持たせるためです。頑張って欲しいですね。デジカメとか、鞄とか、車窓DVDとか、いろいろとクライアントに訴求できる商材はあると思います。がんばってほしいなあ。
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