米国武者修業(1) -2ヶ月200ドルの貧乏旅行-

2013.06.27 Thursday 06:34
ott_sugi



より大きな地図で 俺言魂 米国武者修行 1 を表示

八田会長いわく

「日本は当時!止むに止まれぬ無謀な戦争を米国にしかけ、
 多大の犠牲を蒙り敗戦した。
 敵の国力を知らず 己の国力を悟らなかったからだ!」


戦前に米国体験のある八田会長はさらにこう言った。

「日本レスリングは米国の生活や文化を学び。
 スポーツを通じ、日本の複興と国際親善に尽くそう!」


1957年2月から4月にかけて、全米一周12,000キロの旅がはじまった。
日本スポーツ界初の海外武者修業。
八田一朗会長陣頭指揮の、日本の大学選抜レスリング団である。

これが私にとって初の海外への"あしあと"だ。
日本大学選抜の一員として、この全米一周武者修業に参加した。

当時の日本は海外渡航が厳しく、特に米国査証(ビザ)の取得は極めて難しかった。観光は勿論、貿易商売などでの渡米も困難な時代だった。

レスリングは戦前からの米国交流が認められた。
八田会長が、日本統治中の占領軍GHQのマツカーサー元帥に直訴した。
選手達は、赤坂の米国大使館にて面接、異例の特別査証が許可された。
ただし、持ち出せる現金は制限されている。2ヶ月で200ドルの貧乏旅行の始まりだ。

羽田空港国際線ロビーは、選手団見送りであふれ華やかだった。

[9] >>
comments (3)
trackbacks (0)


<< 全柔連の再建を心から祈る
米国武者修業(2) -アルカトラズ刑務所へ上陸- >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.23R]